『悪人』『さよなら渓谷』『怒り』などの吉田修一が、愛が孕(はら)むいびつな衝動と暴走を描いた同名小説を原作にした本作。世界12大国際映画祭に数えられるカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭のコンペティション部門に選出。徐々に平穏を失っていく“妻”を江口のりこが怪演し、家庭生活を送りながらも心は常にどこか違う場所にある“夫”を、小泉孝太郎が翳りのあるアプローチで出色の演技を見せる。一人息子を常に気に掛ける“母親”に風吹ジュン、夫の“愛人”に馬場ふみかなど個性豊かな俳優陣が名を連ね、江口扮する主人公を追い詰めていく。監督を務めるのは、CMディレクターとして国内外の広告賞を席巻後、初の映画長編作『おじいちゃん、死んじゃったって。』がヨコハマ映画祭で森田芳光メモリアル新人監督賞を受賞、ヤマシタトモコの大ヒット漫画を映画化した『さんかく窓の外側は夜』など話題作を次々と手掛ける森ガキ侑大。
(C)2013 吉田修一/新潮社 (C)2024 「愛に乱暴」製作委員会
G / 105分
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