仲代達矢さんの舞台挨拶inシネ・ヌーヴォ小林正樹特集をやっっと振り返る! -黒田通信 vol.12ー

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2017年7月11日(火)、九条の映画館シネ・ヌーヴォに、俳優・仲代達矢さんが緊急来館され、舞台挨拶をされました。あの興奮からはや4か月……金曜って忙しい…金曜じゃなくても忙しい…そう痛感した4か月でした(ええー!)。では、はりきって振り返っていきたいと思います!

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シネ・ヌーヴォでは、2017年6月25日(土)〜7月21日(金)の約1か月間、小林正樹監督生誕101年、没後20年プロジェクトを展開されていました。私の好きな映画である、『切腹』(1962)の小林正樹監督が「黒澤明、木下惠介、市川昆とともに“四騎の会”を結成、日本映画を牽引し、カンヌ国際映画ではチャップリン、オーソン・ウェルズらと並び“世界十大監督”の一人として称えられた映画監督(シネ・ヌーヴォ パンフレットより)」と教えてくれたこの特集は、私にとってとても興味をそそられるものでした。

ラインアップは、小泉八雲の小説4編を映画化したオムニバス『怪談』(1965)、三船敏郎×仲代達也『上意討ち-拝領妻始末-』(1967)などなどスクリーンで観てみたい映画がたくさん。

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そのなかで、今回仲代達矢さんが来館し、鑑賞されたのが、50年前に、梶(かじ)という主人公の男を演じた『人間の條件』(1959〜1961)という反戦劇。これは、全6部作、計9時間30分にわたる超、超、超大作。

私は第三・四部作(178分)を観賞しましたが、最前列でかぶりつき鑑賞を意気込んだせいもあり、体力を使いました。第三・四部作で梶が、観客が体験するのは、大半が軍隊の不条理ないじめ、友人の自殺、いやがらせです。観ていて本当に、嫌になります。

小林正樹監督が、五味川純平の原作を読み、映画化しようと思った最大の理由について、「私も梶と同じように戦中派の人間だからです。青春を戦争の中で送り、自分の意志に反して戦争に協力するという形でしか、あの時代を生き延びることが出来なかった不幸な経験を、梶という人間像のなかでもう一度確かめてみたい(『人間の條件 総集編』パンフレットより抜粋)」と思ったから、だそうです。

仲代さんは来阪されて、この全部作を、私たちと同じ客席に座って、大型スクリーンで鑑賞されました。御年84歳で、その気力、体力!

仲代達矢さん出演映画を、仲代達矢さんと同じ客席で鑑賞して、上映後には、そのあとご本人の口から作品についてのお話を聞けるという…夢のような機会でした。シネ・ヌーヴォさんありがとうございました。

上映後にお話しくださった撮影秘話などを一部書き起こしておきます。内容が繋がっていない部分や、聞き違いもあるかもしれませんがご了承ください。それではまた!

 

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「撮影中、戦車に足をひかれた人が3人くらいいました、気の毒でした。この作品は戦争批判劇だと思います。俳優学校同期の佐田啓二という役者が、国境を超える脱走兵役で出ていますが、『人間を人間として扱ってくれる国へ行きたい』と言って国境を超えるわけです」

「最近ちょっと世界中、怪しい風が吹いていますね。昭和6年から満州事変が起きて、昭和20年に終戦ですから、まさに私は軍国少年として<※仲代さんは昭和7年(1932)生まれ>、国のために死ね、天皇陛下のために死ね、国を守れ、一億玉砕というなかで育ちましたので、こういう映画に出たということは非常に運命的なものを感じますね。」

「(仲代さん演じる梶が上司からボコボコに殴られる場面について)映画の中で、本当に顔が腫れています。本当に顔をゲンコツで殴られているんです。7、8人から殴られて、その中をカメラが回っているんです。人によっては一番厳しい殴り方をされる先輩もいるんです、私に何か恨みを持っているんじゃないかと思うぐらい。そうして、カメラの宮島義勇が腫れた顔をすぐ撮っていくんですよ(笑)。当時の俳優は死に物狂いでした。」

小林監督以外に、黒澤明監督というのは、もっとひどい目に私をあわせまして。転んだら4億円だという『乱』という映画がありました。昔の役者はアスリートみたく危険なところがありました。ただですね、怖いけれど、これが絵になったら素晴らしくなればいいなという気持ちがどっかあるんですね、だから本番前には平気になるんです。昔はCGなんてございませんから。」

「(当時の撮影方法、役者について)撮影の2か月くらい前に台本を渡してもらって、全部暗記して、スタジオやロケーションには一切台本を持ち込まない。それは皆そうでした、大先輩の三船敏郎さんにしてもそうでした。」

「私は軍国少年でした。兵隊こそできませんでしたが、兵隊の訓練は受けていたので、この映画に入る前、2カ月ばかり軍隊教育を受けて、それから撮影に入りました。これは丸4年かけて撮影された映画です。」

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